夏のむくみと蕁麻疹 ​

夏は汗が大事です

連日の猛暑で体調を崩している方がたくさんいらっしゃる。
その中に「汗がかけない」ために起こしている問題があります。
汗が出るのは不快だから、汗がたくさん出る方は、「汗が出て辛い」と言います。

ところが汗が止まってしまったら、「辛い」どころではすまなくなります。
ご存知の通り「熱中症」は汗が止まり体温を下げることができないために起こるもので、重症化すれば命に関わります。
熱中症は高温、多湿下で汗が出ないために起こる症状ですが、同じ「汗が出ない」でも、冷房の中で涼しいから「汗をかかなくて済む」という場合があります。
「汗をかかなくて済む」が、外気も涼しい場合は幸せです。
しかし、外気は30度をゆうに超える猛暑の場合は話が違います。

涼しい部屋に潜む温度差ダメージ

冷房の部屋と外とを出たり入ったりしなければならない場合、
その温度差が体にダメージを与えます。

外気との温度差は5度が理想的と言われていましたが、

40度にも迫る外気では、5度下げただけでは室内で熱中症になります。

外気が高いほど、室内との温度差は必然的に大きくなります。

それでも汗が出ていれば、大丈夫ですが汗を止まってしまうと問題が起こります。

また、もう一つの温度差ダメージがあります。
涼しい部屋から出て、少し歩いて冷えた電車の中へ。
電車から降りてオフィスの中へ。
1日中オフィスにいて、帰宅。

こんな方の中に汗が出なくなっている方はいませんか?

本来なら暑い場所では汗がでますが、短時間で再び冷房の部屋へ入るために、汗が出るまでいきません。

どちらの温度差ダメージもまず皮膚が麻痺した状態になります。
気温に反応して汗を出したり、止めたりできなくなります。

この状態がベースにあると簡単に「熱中症」に陥ります。

夏に多いむくみ

熱中症まで重症にならなくても、あせが出なければ「汗の内攻状態」になります。

いくら冷房の効いた室内にいることが多くても、
基本的に暑い季節ですから、

水分の摂取量は多くなりますが、その割に汗が出ない。

余分に取った水分をお小水として排泄できれば問題はありませんが、

体を冷やし過ぎたりすると泌尿器の機能が低下して、

お小水が出にくくなり、体は水余り状態になります。
「最近、太った」という方。
それ汗の内攻によるむくみかもしれません。

さらにお小水がしっかり出ないと、消化液の量が増えます。

胃腸の丈夫な方は、食欲が増して本当に太ってしまうでしょう。

皮膚がかゆい

汗をかいたまま、よく拭かないとあせもや塩かぶれになりますが、

汗が出ない皮膚も痒くなります。

温度に対して、しっかり反応できない皮膚は、
汗と共に排泄するはずの老廃物を溜めてしまいます。

皮下に溜まった老廃物のために、

痒みや蕁麻疹のような症状を起こすことがあります。

対策

まず、皮膚を活性化させましょう。

汗をかかなければなりません。

運動で流す汗が一番ですが、それが無理なら、

お風呂で汗をかいてください。

体が冷えているようなら、熱めのお湯で脚湯です。

疲れているならぬる目で半身浴。
心も疲れていたら、もっとぬる目でゆっくりと全身浴。

いづれにしても汗が出るまで毎日繰り返してください。

 
汗が出るようになったら、皮膚の摩擦をしてください。

強くではなく、優しく、優しく。
柔らかく皮膚を刺激して、皮膚の反射を回復させてください。