秋の憂鬱 ​

憂鬱の原因

秋になると、なんとなく心細いような、人恋しいような気分になりませんか?
夕暮れ時はことにそんな気分になります。
これ、きっと私だけではないはず。

おしゃれに言えば「メランコリー」
なぜ、秋はそんな気分になりやすいのでしょうか?
華やかな夏の空気から一変して、肌寒い風が吹くせいかもしれません。
寒さの予感は心細いものです。

でも、それだけでしょうか?
秋をメランコリーにする原因に、光量の問題があります。

季節と光量の変化

光の量が減少することによって、気温も下がり同時に明るさ(ルクス)も減少します。
これはまぁ、季節の変化として昔からあったことですが、その影響が現代人に強く現れるようになっています。
秋は、「気分がすぐれない」「体調が悪い」という人が多くなり、心療内科も繁盛する時期だそうです。

光量を調節するのは瞳孔​

現代人に影響が強く現れる大きな原因に、現代人特有の「目の疲労」があります。
自然のものしか見なかった昔の人とは違い、多くの現代人はPCやスマホから切り離すことができません。PCもスマホも見ない人でもテレビは見るでしょう。
目を酷使することで起こるのが「瞳孔反射の異常」です。
瞳孔は目に入る光の量を調節して、安定的に視界を維持する働きをする部分です。
光の量が減少すれば大きく開いて見やすくします。
光の量が多すぎれば、閉じてまぶしくないように調節すると同時に、強い光から目を保護するように働きます。
目が疲労すると、この調節機能が低下します。
瞳孔がいつも開いていると、まぶしくて昼間はサングラスが欲しくなります。
逆にいつも閉じていると、視界が悪くなります。見えにくいというだけではなく、無意識に不安を引き起こします。理由のない不安感として心を不安定にする原因になります。

ことに夕方は光量が極端に減少します。かといって明るいうちから電灯はつけませんから、一日の内で一番見にくい時間帯です。
夕暮れの時間帯が「逢魔が時」と呼ばれているのは、瞳孔反射が鈍っている人は昔からいたのかもしれませんが、現代人に急増している現象です。

暗い部屋をいやがる人、怖がる人、夕方になるときまってむずがる子供。
そして、心に広がる憂鬱に秋を感じる人は瞳孔反射に異常があるかもしれません。

瞳孔反射を整えて爽やかな秋を満喫しましょう

瞳孔反射は全身に起こる「伸び縮み運動」の一つです。
心臓の運動に代表される生命活動を支える伸び縮み運動の不調が、瞳孔で起こっていると考えてください。

憂鬱な気分やそこはかとない寂しさが、ロマンチックな心の働きではなく瞳孔反射の鈍りという現実的な運動反射の低下なんて、考えたくないかもしれませんが、それは言い換えれば「対処の方法」があるということでもあります。
瞳孔反射の鈍りを整えて爽やかな秋を満喫しませんか?